アルミ素材はビルや住宅用建材から、運輸・機械製品、生活用品まで広範な分野で活用されており、その製品化には精度の高い加工技術が
求められます。当社では高品質な製品化を実現する独自の素材加工技術で、形態やサイズなど、多種多様なニーズへの対応を可能としました。
特に金型の設計加工や独自技術である抗菌アルマイト処理加工においては他を大きく引き離すシステムを実用化しています。
アルミ製品をお考えの方につきましては工場見学をご案内
差し上げております。私たちがどのようにアルミ製品を製造しているのか、
活気ある生の従業員と是非コミュニケーションを通じて感じて下さい。
長尺ビレットとは、アルミの押出形材を製造する際に必要なアルミの塊の事です。
異なる金属や材質を混ぜ合わせた合金で、製造する製品の目的や意図に基づき使用するビレットが決定します。
ビレットそのものはボーキサイトと呼ばれる鉱石から造られています。
そのボーキサイトの世界における推定可採埋蔵量は270億トンとされ、
100年以上可採と言われている豊富な資源です。
アルミの押出とは、円柱のビレットを押出プレス機を用いて強い圧力を加え、
金型(ダイス)の孔から材料を押出す加工法です。代表的なものでは住宅の窓に
使われているアルミサッシなどがあります。
製造する製品によっては細く、薄いものになりますので同じ量の塊でも製造できる長さが
異なってきます。
この為、製品に応じてビレットを最適な長さに切断する事が必要なのです。
家電製品など特に外見上の美しさが求められる
製品の場合、ビレットの表面を切削し、不純物
を取り除きます。
アルミの融点は660.2℃ですので、ビレットを500℃前後まで加熱します。
加熱温度は製品の形状や合金の種類などに応じ適切に選択されます。
ビレット同様、アルミの押出しには金型(ダイス)も加熱する必要があります。
金型にはいくつかの種類が存在し、主なものとしては、ソリッドダイ、ホローダイがあります。
詳しくは金型製造のページをご覧下さい。
岐阜工場では1800トン(7インチ)と1500トン(6インチ)の、滋賀工場では
1800トン(7インチ)の押出プレス機で押出します。
押出しは型や材質の形状以外にも気候などのわずかな環境で仕上がりが
左右されるため、押出スピードや温度調節など長年の経験とノウハウが
活かされる工程です。
アルミは鉄のように高温になっても赤くなるといった事がありません。
写真や動画でご覧のとおり見た目では全くわかりませんが、実際には
数百度という高温のため注意が必要です。
押出されたアルミは冷やされる際、わずかな
捻じ
れや歪みを発生させます。
この捻じれや歪みに対し、引っ張りまっすぐに
矯正する事をストレッチ矯正と呼びます。
引っ張る際に掴む端の部分は製品には
使用せず、矯正後にカットして
リサイクルします。
矯正されたアルミを製品用の長さに
カットします。
カットされたアルミは自動積載器により
積み上げら
れていきます。積み方はこれまでのノウハウで蓄積された最適な方法が
製品により選択されます。
押出した際にお客様の求められる形状寸法
でない場合、豊富にある矯正用部材を
組合せてロール矯正を行い形状寸法を
調整します。
長年の経験とノウハウが活かされる
プロの仕事です。
製品用の長さにカットされた形材は、必要とする製品強度や硬さを与えるために熱処理を行います。
鉄などの焼き入れをイメージして頂くと良いかもしれません。
この後の工程は表面の加工処理を行うケースと行わないケースにより工程が異なります。
耐候性、耐食性、意匠性などが求められる場合には
アルマイト処理と呼ばれる表面処理を行います。
独自で表面加工をされる場合や不要な場合は生地材として出荷致します。
梱包方法は全部で60以上あり、製品の形状や用途、お客様のご希望などに対応できるよう梱包指示書に基き適切な管理を行います。